〖インフルエンザは潜伏期間中にうつる可能性はあるの?〗
インフルエンザは、晩秋から早春にかけての寒い時期に流行しますが、
まずは、学童の間で流行し、ついで家族間にも伝染していきます。このインフルエンザに感染されたことのある方であれば、
その症状の激しさや辛さは、よくお分かりでしょう。どなたもインフルエンザの名前はご存じでしょうが、しかし、その名前の
由来についてはあまり知られていないようです。
14~15 世紀のイタリアルネッサンス時代に、星占いによって疫病が、星の影響(インフルエンス)によるとされていたことと、17 世紀のイギリスでも星から吹き飛ばされてくる突風(フルー)によることが由来になっています。
1918 年のスペインかぜと言うインフルエンザが、世界中に蔓延し 4000 万人の人々が死亡し、1957 年には、アジアかぜと言われるインフルエンザの大旅行、そして 1976 年に香港かぜと呼ばれるインフルエンザにより多くの高齢者が死亡し、人類にとって大きな試練になっているのも事実です。
「インフルエンザの潜伏期間について」
インフルエンザの潜伏期間(感染から発病までの期間)は、わずか 3 日以内と
言われています。
通常、普通の風邪の場合には前駆症状から、発熱などの風邪症状の出始めるまで
の期間がありますか、インフルエンザの場合にはどうでしょうか?
前駆症状を出たか出ないうちに、高熱やひどい身体のだるさ、筋肉痛、関節の痛み
などはっきりした強いいわゆるインフルエンザの症状が出てきます。
鼻水や咽頭痛などの症状はあまりなく、また、せきが出るのが遅れるのも
インフルエンザの特徴です。
インフルエンザには、A 型、B 型、C 型の 3 つの型があり、38℃以上の高熱、悪寒、
筋肉痛などが特徴で、増殖力が早く、感染力も強く流行しやすい A 型と、A 型についで
流行しやすいのが B 型です。大流行はありませんが、症状は重く、数年おきに流行して
猛威をふるっています。そして C 型は感染しても風邪程度の症状で、多くの人が免疫を
持っています。
「潜伏期間にうつる可能性はあるの」
インフルエンザウィルスは、発症する 1 日前から感染力を持っていると言われています。
インフルエンザの潜伏期間は 3 日以内されていることから、感染した当日から感染力を持っているということになります。
まだ症状をはっきりと感じることのない発症前から、既に感染力を持っているとなると感染拡大を
止めることが簡単ではないことが分かります。
この感染力は発症してから、3 日ほどで感染力がピークに達すると言われて
います。ウィルスが体内で増殖するスピードはすさまじく、約 8 時間で
100 倍に増殖すると言われています。1 つのウィルスが一昼夜の間に 100 万
にも達することを意味することを考えると感染力の大きさが分かります。
「インフルエンザにうつらないための対策」
ウィルスの侵入をブロックして予防することが基本となります。
・うがい
のどの粘膜についたウィルスを洗い流すのに役立ちます。水を口に含んで
上を向いて、のどの奥まで行きわたるように 15 秒以上ガラガラうがいを
するといいです。うがい薬を使用すると効果的です。
・手洗い
手についたウイルスを洗い流す意味で大切です。外出から帰宅した時や、
食事の前に、石鹸を使って丁重に洗い流すようにしましょう。特に、指の
間や指先、手首も忘れずに洗い流すようにしなければなりません。
・マスク
ウイルスが鼻やのどに侵入するのをブロックするために必要です。また
ご自身がインフルエンザにかかってしまった場合には、周囲へのウイルス
飛散を防止出来ます。なるべく隙間が出来ないように、鼻と口を覆って、
マスクを外す時には、外側を触れないことも大切になります。
まとめ
インフルエンザの対策も大切ですが、正しい日常生活習慣を身につけることで
免疫力をアップさせてインフルエンザへの抵抗力をつけることが重要です。